【産後ケアホテル宿泊レビュー】どんな所?宿泊タイミングは?失敗しない選び方は?
「“産後ケアホテル”って聞いたことはあるけど実際はどんな所なの?」
「検索すると色々出てきてどうやって選んだらいいか迷っちゃう。」
「良いなぁとは思うけど実際に宿泊するイメージが湧かないかも…」
実は“産後ケアホテル”って、中国、韓国、台湾、東南アジアではすでに広く認知されているサービス。
ですが、日本ではまだそこまで普及率は高くないのが現状。とはいえ、日本でも徐々に広がりをみせているので今後は「産後は産後ケアホテルへ。」というのがスタンダードになる未来もそう遠くないはず。
これから出産されるママたちに少しでも参考になれば…そんな想いから、今回は、つい最近第一子を出産した筆者が実際に宿泊したレビューとあわせて、数ある産後ケアホテルの中からどのようにして選んだか、何が良かったか、どんな方にオススメか、そして1番迷った宿泊のタイミング等についてお届けしていきます。
“産後ケアホテル”ってどんな所?
産後すぐから、助産師さんなど専門のスタッフの方達から母子共にサポートを受けられるホテルステイ、それが産後ケアホテルです。
大体の産後ケアホテルは産後すぐから生後90日まで(産前からOKの所もあります)と期間が決められています。
施設によって多少異なる部分もありますが、下記のサポートはどの施設でもほぼ共通しています。
■乳房ケア
■沐浴指導
■育児相談
■栄養バランスの取れた食事
上記に加えて、産後すぐから受けられる整体やマッサージ、ヨガクラスやワークショップ、ニューボーンフォト撮影などがあるのでそういった部分も施設選びのポイントになります。
産院との違いは?
出産する産院によっても異なる部分はありますが、産後ケアホテルで受けられるサポートを箇条書きにしてみると「産院との違いは?」と思った方もいるかもしれません。
結論から言うと…産院とは目的が異なると考えた方が良いです。
筆者が出産した産院は、完全個室で部屋食、24時間の託児、乳房ケア、そして沐浴指導、育児相談も全て個別で、産後すぐから受けられる整体やマッサージもありました。
ですが、やはり産院はお産直後ということもありますし「“退院した後に分からないことがないように”ママになる基礎知識」を教えてくれるのがメインになるので、自分の回復よりもまずは授乳のやり方、ミルクの作り方・飲ませ方、お風呂の入れ方等を実践しながら“学ぶ”過ごし方になります。
産後ケアホテルは、産院で基礎を学んだ後に行く場所。なので、より“我が子”にフォーカスした悩みを相談できたりサポートを受けられたり、より自分を労わりながら過ごせる環境になっています。
もちろん産後ケアホテルでの過ごし方は自分次第なので、しっかり赤ちゃんと過ごす時間にしても良いですし、プロに赤ちゃんを預けて自分時間にしても良い、そのバランスも自分で自由に選択できます。
里帰り≒産後ケアホテル?夫のサポートで乗り越えられる?
出産(前)後の選択肢としては、里帰りが一般的ですよね。
しかし、仕事の都合など何かしらの理由で里帰りをしない選択をする方も近年では増えているそうです。
里帰りせずとも、両親が自宅に滞在してくれる、パートナーが育休を取得できる場合は、退院後すぐからワンオペになることはありませんが、それが難しい場合は体力的にも精神的にもかなりハード…。
私の場合は、当初1ヶ月の里帰りを予定していましたが、実際は産後2週間ほどで色々な事情から「自宅に帰りたい」と夫に話し、帰宅。その後は夫がスケジュールを調整してくれてワンオペになる事はほぼ無く、サポートしてくれました。
突然のスケジュール変更にも柔軟に対応してくれて、育児もほぼ夫がやってくれた事で負担が軽減し、とても有り難かったです。とはいえ、ずっと夫と一緒にフルで育児をすることは仕事があるので現実的に無理。
となると、何かしらサポートしてもらえるサービスや施設を頼らないとやっていけないかも…と思いました。
一時預かりはまだ月齢的に無理なところが多く、シッター利用は事前にきちんと調べておけば良かったと思うのですが、産後の状態では調べる気力も無く、頭もあまり回らず、その状態で利用する事は不安がありました。(後々しっかり調べてから利用したいなと思っています)
そこで頭に浮かんだのが産後ケアホテル。産前に里帰りしない選択も視野に入れていたため、候補に入れていてリサーチ済だった事も良かったなと思います。
私のように、産前に予定していた産後の過ごし方では無くなる事もあるので、その時のためにあらゆるパターンを想定して、産前に幾つか選択肢を作っておく、頼れるサービスや施設をリサーチしておくと、産後の揺れ動く気持ちに対応出来るのでオススメです。
オススメの宿泊タイミングは?
宿泊タイミングに関しては本当に人それぞれなので、自分に合うタイミング、行きたいと思ったタイミング、もう限界!と思ったタイミング、どんなタイミングで行っても後悔する事はまず無いと思います。
私の個人的な見解だと…
【産後すぐ】身体も心も1番辛い時期なので産後ケアホテルのサポートはとても楽になると思います。家族も一緒に宿泊出来るサービスがある施設もあるので、それが出来ると孤独感が軽減されて尚良いなと。
【産後1ヶ月】私は産後1ヶ月ちょっとで宿泊したのでこちらになります。新生児期を何とか乗り越え、少し気持ちに余裕ができた頃になるので、産後ケアホテルのサービスを存分に堪能したいならこのタイミングがオススメ。
その後も生後90日頃までは宿泊出来る施設が多いので、都度「まとめて眠りたい!」とか「ちょっと休息したい…癒されたい!」という時に、日頃頑張っている自分へのご褒美ホカンス感覚で宿泊するのも良いなと思います。
産後ケアホテルは、ママのアメニティも揃っているところが多く、赤ちゃんのものは持っていく必要が無いというのも気楽なポイント。オムツやミルク、お尻拭き、お洋服など全て用意されているのでいつものように大きなマザーズバッグでなくても大丈夫。
身軽で宿泊しに行けるのが意外と1番嬉しかったりします。
数ある産後ケアホテルどうやって選ぶべき?
日本でも徐々に広がってきている産後ケアホテル、検索すると色々なホテルが出てきて、どうやって選んだら良いのか迷いますよね。
行き帰りの時間を考えると、やはり自宅から近いところ、アクセスが良いところからチェックしていくのが1番かなと思います。
産後ケアホテルによってはシャトルバスなど送迎サービスもあるので、そういった点も確認しておくと◎。
宿泊日数が長期なのか短期なのかによっても選ぶポイントが変わるかなとも思いました。
長期になる場合は、産後すぐから受けられる整体やマッサージ、ヨガクラスやワークショップ、ニューボーンフォト撮影など、産後ケアホテルで体験できる事が充実しているところの方が良いと思いますし、外出する場合は近場の施設もチェックポイントです。
短期になる場合は、やはり距離が近い方が楽だなと思います。
あとは産前に見学できるところもあるので、産休中に見学に行けたら行く。その施設の空気感を実際に肌で感じたり、助産師さんやスタッフさんとお話しできる機会があると安心感が違うと思います。オンライン見学があるところもあります。
行けない場合は、問い合わせをして気になることを聞いてみるのがオススメ。私は後者で、いくつかの施設に問い合わせました。
LINEで簡単に問い合わせができるところも多いので気軽に聞きたいことを聞けますし、施設によって返信の雰囲気も違かったりするので、余裕のある産前に是非リサーチしておくことをオススメします。
“ママじゃない自分”で過ごせた貴重な時間〜Review〜
実際に宿泊してみて、本当に良かった…!と心底感動したので、ここからは筆者の体験談を少しお届けします。
先ほども少し述べた通り、里帰り後、夫がかなり育児を頑張ってくれたのでそれだけでも充分ゆっくりできたのですが、やっぱり「自分も何かやらなきゃ」という気持ちは無くならない。”ママ”である自分で居なきゃいけない感じがして、気持ち的に休まるかと言われたら…休まらない。(もちろん1人よりは全然休まりますが)
夜のミルクタイムに起きる夫の横で爆睡していたタイミングもありましたが、やはり泣き声で一緒に起きちゃうことも。夜にまとめて眠る事ができないってこんなにも心身共に疲弊するとは…世のお母さんたちって本当に凄すぎる…と。
そんな時に夫が仕事で不在の期間が。連続のワンオペはまだやった事がなかったので、このタイミングこそ産後ケアホテルを利用すべきだと思いました。「産後ケアホテルに宿泊しようと思う」と夫に伝えたところ、夫もそちらの方が安心だと快諾してくれました。(笑)
私が宿泊したのは、「HOTEL CAFUNE」。
ここに泊まりたいと思った理由は大きく分けて3つあって、
1.川崎キングスカイフロント東急REIホテル内にあるホテルインホテルで、品川駅から26分、東京駅から27分、渋谷駅から35分と、都心からのアクセスも良かった事。
2.公式サイトの雰囲気が優しく柔らかで宿泊のイメージがしやすかった事。
3.産前に問い合わせた際の返信がとても丁寧で安心できた事。
チェックイン後、助産師さんのヒアリングでは今の悩みも相談させてもらったのですが、今まで相談したどの助産師さんよりも実用的で分かりやすいアドバイスをしていただき、それが今とても役立っているので本当に感謝しています。
赤ちゃんはチェックイン後にベビールームに預けて、結果的にチェックアウトの時に再会しました。(笑)赤ちゃんも居心地が良かったようで、「こんなに続けて眠れたの!?」と思うくらいぐっすり眠っていたようです。(チェックアウト時に滞在中のミルクや睡眠の記録紙をもらえます。)
我が子を預ける上で何よりも安心できたのは少人数制ということ。しっかり赤ちゃんの様子をチェックしてお世話をしてくれるので、私は心置きなく1人時間を満喫でき、その証拠(?)に、帰り際にはスタッフのお姉さんにすっかり懐いていて、ママだけでなく赤ちゃんもちゃんと楽しく快適な時間を過ごせたんだなぁと実感。我が子が外でこんなにニコニコしている顔を見るのは初めてで楽しかったんだなと思わず笑みがこぼれました。
一般的にはまだ産後ケアホテルって宿泊しても1度だけ…という方が多い中で、CAFUNEはリピートする方が多いことにも納得の赤ちゃんに対してもママに対しても最高のホスピタリティ。本当に1つ1つが丁寧で、おもてなしの心に溢れています。不安感はゼロ、産院より何倍も優しく寄り添ってくれて、もっと言えば家族以上に徹底してサポートしてくれる。お陰様で、ついつい「大丈夫です」と言ってしまいがちな私も素直に甘えられました。
また、滞在中スタッフさんとのやり取りが全てLINEなところも、気を遣わずに過ごせて個人的にとても良かった点です。
赤ちゃんを預けた後は、一瞬ポカンっとしちゃったくらい久しぶりに訪れた完全1人時間。「あれ?私こんなゆっくりしてていいのかな?」なんて思ったのも束の間、仕事をしたり、TVを見たり、スマホをいじったり。
産前の生活ってこんなだったなぁと、全てが自分時間で動けるのってこんなだったんだなぁとしみじみ。夜も起こされることなく、熟睡できて、眠れる幸せを存分に堪能しました。
「HOTEL CAFUNE」はホテルインホテルなので、大浴場に行くこともできるし、朝食はビュッフェで、1人でホカンス気分。昼食・夕食+おやつ+夜食はお部屋に運んでくれます。栄養満点でとても美味しい!いつもは自分の食事って後回しになりがちなので、気をつけなきゃなとちょっと反省。
お部屋からは多摩川が一望できるリバービューで、お部屋にいても開放感があります。昼と夜で違った景色、夕焼けもとても綺麗で景色を眺めて過ごす時間もホッと出来ました。
そして私が楽しみにしていたのが美容ケアメニュー。産後の骨盤整体やヘッドスパ、フェイシャル、よもぎ蒸しなど色々あって、全てお部屋で受けられるのも気軽です。特に産後骨盤整体では、施術だけでなく、悩みだった産後の体型戻しについて色々と教えてもらえてありがたかったです。
もう普通に動けるし、日常に戻っているので、ついつい産前と同じような気持ちになってしまいますが、まだまだ産後1ヶ月ちょっと。焦る気持ちよりも身体の回復に合わせて整えていくことが大切なんだと改めて実感しました。
ずっとここにいたいなぁ…と思いましたがやはり我が子と再会したら愛おしい。エネルギーチャージ出来ていつもよりも穏やかに接することが出来たからか、赤ちゃんもいつもよりニコニコご機嫌。やっぱりママが笑顔だと子どもにも伝染するんだなぁと思った瞬間でした。
今は「行き詰まったら産後ケアホテルに行こう」と、私の中で心のお守り的な感覚になっています。
いつでも頼れる場所があるってそれだけで心強い。
今回のレビューが誰かの参考になれば幸いです。
※個人の感想です。
「HOTEL CAFUNE」概要
新たな命を授かるすべての家族のための産後ケアリゾート「HOTEL CAFUNE」