運動・睡眠・食事の3つが基本!専門家が教えるストレス対応策
長期化するコロナ禍の自粛期間で、日々ストレスを感じてしまっていませんか?
慢性的なストレスはメンタル面の不調にとどまらず、免疫機能も低下させ、体調悪化を招いてしまうこともあるのです。
今回は、カウンセリングと栄養療法を組み合わせた、効果の高い心の治療を行う「みゆきクリニック」の塙美由貴院長に、ストレスが免疫機能に与える影響やその対応策について話をお聞きしました。
先の見えないコロナ禍で、8割以上の人がストレスを感じたと回答
行動の自粛や働き方の変化が求められているコロナ禍の今、我慢や不安、焦燥感といったマイナスの感情からストレスを感じる機会が増えているといいます。
筑波大学が行った調査(新型コロナウイルス感染症に関わるメンタルヘルス全国調査)では、なんと8割以上もの人が「新型コロナウイルスの感染拡大でストレスを感じた」と回答しています。
あらゆる病気の原因に!ストレスが免疫力を低下させる理由
ストレスが慢性的な状態になると、自律神経系や内分泌系などに悪影響を与え、さまざまな病気を引き起こす要因になりかねません。
ストレスの刺激を受けると、副腎から、代謝活動や免疫機能を活性化させ体をストレス状態から守る働きがある「コルチゾール」が分泌されます。
普段、 コルチゾールの分泌量は「負のフィードバック」といわれるメカニズムで適正に保たれていますが、慢性的なストレスを受けるとこのメカニズムが壊れてしまいます。
コルチゾールの分泌量が多い状態が続くと、うつ病や生活習慣病を招く一因となり、ナチュラルキラー細胞の働きを弱めることから免疫機能を低 下させ、病気にかかりやすくなってしまうのです。
運動・睡眠・食事の3つが基本!専門家が教えるストレス対応策
1.毎日少しずつ運動をする
毎日20〜30分でも良いので、少しずつでも運動をすることで、精神を安定させるセロトニンや、免疫力を向上させるエンドルフィンが安定的に分泌され、ストレスや疲労解消に効果を発揮してくれます。
2.十分な睡眠をとる
睡眠不足はコルチゾールの分泌バランスを乱し、ストレスへの抵抗力を弱めたり、免疫機能を低下させます。
質の良い睡眠を取るために、就寝前にスマホをいじらないようにしたり、アルコールやカフェインなどの刺激物を摂らないことも大切です。
さらに朝は太陽の光を浴びて、睡眠リズムを整えましょう。
3.サプリメントで栄養バランスを整える
ストレスと食事は密接な関係にあり、栄養バランスが乱れると、ストレスに弱い体質になりやすいといいます。
1日3食、栄養バランスのとれた食事をとることが難しい方は、サプリメントを活用するのもオススメです。
■ビタミンC
コルチゾールを分泌する副腎を保護する働きがあり、ストレスに対する抵抗力を高めます。
■ビタミンB群
免疫細胞やストレスホルモンの材料となるタンパク質を合成する際に、補酵素としてたくさん必要な成分。
■ビタミンD
免疫機能を調整する働きがあり、血中濃度が高いと、新型コロナウイルスも重症化しづらいという研究結果も。
みゆきクリニック院長/塙美由貴先生プロフィール
愛知医科大学を卒業後、同大学に勤務。その後、精神分析を志し、日本におけるフロイト研究や精神分析学の第一人者として知られる小此木啓吾氏や馬場禮子氏、日本を代表する作詞家にして精神分析家でもある北山修氏などに師事。1996年に小此木啓吾氏を院長に迎え、みゆきクリニックを開設。(小此木啓吾院長の死去にともない、みゆきクリニック院長に。)薬での改善が難しい症例に対し、分子整合医学を取り入れた積極的な治療を行い、高い成果を上げている。