洗濯に日光は不要?クリーニングのプロ直伝!梅雨時の正しい洗濯方法
今年も梅雨の時期がやってきましたね。梅雨時は洗濯の悩みを抱える方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、洗濯ブラザーズ監修の梅雨時におさえておきたい正しい洗濯方法をご紹介します。
毎日のように繰り返す洗濯ですが、正しい方法を学べる機会はあまりないかも…。この機会に普段の洗濯方法を確認してみましょう!
生乾き臭にもう悩まない!正しい洗濯方法
洗濯に関する悩みといえば、「乾きづらい・乾かしづらい」「生乾き臭」ですが、実はちょっとした工夫で解決することができるんです。
間違った洗濯方法では満足のいく仕上がりにはなりません。今回ご紹介するノウハウは、プロのクリーニング店が実践していることばかり!
正しい洗濯方法を知って、実践し、快適に梅雨を過ごしましょう!
【◯】臭いが気になるので衣類をお湯につけておく
モラクセラ菌などの雑菌は高温に弱いです。大きめの容器に40〜50°C程度の熱いお湯を入れて粉末洗剤をとかし、洗濯する前に洗濯物を30分ほどつけ置くと有効です。ただし、沸騰状態に近い高温のお湯は衣類を傷めてしまうので注意してください。
【×】洗浄力が弱そうなので粉末洗剤を使わない
液体洗剤よりも粉末洗剤の方が、汚れを落とす成分が濃縮されていて、皮脂や汗汚れに強く、洗浄力が高いと言われています。液体洗剤で皮脂汚れを落としたい場合は、弱アルカリ性で、洗浄力の高いものを選ぶと良いでしょう。
【×】汚れや臭いが気になるので洗剤を多めに入れる
洗剤と柔軟剤を多く入れても、汚れや生乾き臭が減ることはありません。すすぎきれず、衣類に洗剤や柔軟剤が残ることで、かえって臭いや黄ばみなどの原因を増やすことになります。多くの方が洗剤や柔軟剤を使いすぎています。まずは減らすことから始め、洗剤や柔軟剤を入れるときは適量を守りましょう。
液体洗剤の弱アルカリ性のものは普段づかい、中性はおしゃれ着、粉洗剤は汚れが強い場合などと、汚れや素材によって洗剤を使い分けましょう。水自体にかなりの洗浄力があります。裏を返せば衣類にとって刺激があるということ。なので、衣類を保護するために、水と洗剤をしっかり混ぜてから、洗濯物を入れるようにしましょう。
【×】タオルをやわらかくするため柔軟剤を多めに入れる
柔軟剤をタオルに使うと、吸水性が損なわれてしまいます。柔軟剤は、髪の毛につけるトリートメントのような役割をしていて、柔軟剤に含まれる石油由来の油の膜をタオルにつけているので、風合いはよくなったとしても、吸水性が落ちてしまうのです。柔軟剤は洗濯物によって使い分けましょう。
【◯】皮脂汚れが気になるときは重曹を入れる
皮脂汚れは「酸性」です。酸性の汚れには「アルカリ性」のものを使って、汚れを中和させると落ちやすくなります。重曹は弱アルカリ性ですので、皮脂汚れに活用するのがよいでしょう。クエン酸は酸性ですので、皮脂汚れには適しません。
【◯】洗濯物は洗濯槽の6割ぐらいの量で洗濯する
洗濯槽に衣類を詰め込み過ぎるのはNGです。洗濯物が多過ぎると、洗濯機も本来の性能を発揮することができません。洗濯物の量は縦型の洗濯機の場合、洗濯槽の6〜7割程度にしておきましょう。ドラム式の場合は、洗濯機の窓の半分より下の量にしてください。たっぷりの水で洗うのがポイントです。
梅雨の時期は、晴れの日に洗濯をしようと思って、洗濯物を溜めてしまうのかもしれません。でも、部屋干しでもちゃんと早く乾くことが分かれば、こまめに、しかも、雨の日でも洗濯ができるようになります。
【×】運転メニュー(コース)はいじらない方が良い
洗濯機は節水モードに設定されていることが多いので、運転メニュー(コース)は、手動で設定しましょう。縦型洗濯機なら、洗い8〜10分→水量多めですすぎ2回→最後の脱水3〜5分、ドラム式洗濯機なら、洗い20分→注水すすぎ2回→最後の脱水3分を基本にします。
【◯】梅雨時は洗濯槽洗浄を1か月に1回行う
梅雨時は1か月に1回、洗濯槽洗浄をするのがオススメです。洗濯槽の奥に臭いの元になる菌やカビ、汚れが潜んでいますので、しっかり洗濯槽も洗いましょう。
【◯】シワを防ぎたいときは脱水時間を短くする
脱水時間が長ければ長いほど、衣類はシワシワになります。そのため、シワを防ぎたいときは洗濯の最後の脱水の時間を1分にしましょう。水がボタボタ落ちない程度です。水分の重みで、干している間に自然とシワが伸びてくれます。アイロンがけの手間も省けますし、アイロンの熱で衣類が傷むことも防げます。
【×】晴れた日は日光に当てて乾かす
日光にあてて衣類を干すと、紫外線によって色落ちが起こってしまいます。特に色の濃いものは日光に弱く、色あせてしまうので注意が必要です。晴れた日でも部屋干しする方が理想的です。季節によっては、花粉やPM2.5、黄砂などの有害物質から衣類を守ることにもなります。
プロのクリーニング店には「洗濯日和」はありません。どんなにお天気が良くても、洗濯物は屋内で干します。その方が大切なお洋服が傷まず、干しすぎて洗濯物がバリバリになる過乾燥も防ぐことができます。
【◯】部屋干しするときは浴室や脱衣所など狭い部屋を選ぶ
広い部屋のほうが早く乾きそうな気がしますが、狭い部屋のほうが部屋干しに適しています。なぜなら狭い部屋のほうが、効率的に湿度を下げることができるから。部屋が広いと、湿度を下げるのが狭い部屋よりも大変になりますよね。
【◯】脱水してから5時間以内に乾かしきる
生乾き臭を発生させないために最も重要なのは、「洗濯が終わってから乾くまでの時間」です。モラクセラ菌は5時間経った頃から爆発的に増殖するとされているため、5時間以内に乾かすことができれば生乾き臭をある程度抑えることができます。早いほど良いため、3時間以内に乾かすようにするのがベスト。
部屋干しで早く乾かすポイント
部屋干しで早く乾かすポイントは、「湿度・温度・風」です。湿度は40%以下が理想。温度は人が快適に感じるくらいが洗濯物にもベスト。洗濯物 全体に風が当たるようにしましょう。除湿器で部屋の湿度を下げ、洗濯物を高い位置に干しサーキュレーターで風を送ると良いです。浴室乾燥機があれば正しい使い方を確認し、上手に活用しましょう。
生地が重なると乾きづらいので、干し方を工夫して「3風」が通るようになれば今よりも早く乾かせられます。洗濯物は裏返して洗うことをオススメしますが、干すときもそのままにします。ピンチハンガーなどを使って生地が重ならないようにしましょう。洗濯物は上のほうから乾いていきますので、扇風機やサーキュレーターで下から上に向かって風をあてましょう。
【◯】洗濯物は24時間以内に洗う
洗濯物は24時間以内に洗うのが理想です。例えば、旅行中、脱いだものをそのままバッグに入れていませんか?臭い菌は水分をエサに増殖しますので、できるだけ洗濯物はハンガーなどにかけておくようにしましょう。ハンカチをポケットに入れたまま洗濯してしまった場合は、残念ですがもう1度洗うようにしましょう。ポケットの中のハンカチはしっかり洗えていません。
【浴室暖房乾燥機】上手な衣類乾燥のポイント
温水式の浴室暖房乾燥機であれば、2kgの洗濯物を約60分でしっかり乾燥。洗濯物の間を温風が通り抜けやすいよう10〜15cmの間隔をあけてください。
■ランドリーパイプ1本につきハンガー7〜10本を目安としてください。
■衣類の量が多い時はハンガーの間隔をせばめ、全体に風が当たるようにしてください。
1度使うと手放せない!ガス衣類乾燥機
オススメは、80°C以上の温風で乾燥する『乾太くん』。外干しや日光消毒でも除去できないニオイを取り除きます。
また、大容量のドラムで、ガスならではの強い温風をたっぷり送り込みながら乾燥させるので、繊維が根元から立ち上がり快適に仕上がります。
そして、パワフルな『乾太くん』なら、8kgの洗濯物を約80分、5kgの洗濯物を約52分で乾燥。電気式の約1/3の時間で済むので、家事の時間を大幅に短縮できるという嬉しいことだらけ!
監修「洗濯ブラザーズ」プロフィール
茂木貴史、茂木康之、今井良の3人で結成し、毎日の洗濯を楽しくハッピーにするための活動をするプロ集団。横浜でクリーニング店「LIVRER YOKOHAMA(リブレ ヨコハマ)」を経営するかたわら、劇団四季、クレイジーケンバンドなど国内外の有名アーティストの衣装クリーニングを行う。また、オリジナルのナチュラル洗剤を開発し、好評を博している。毎日の洗濯が、「嫌いな家事」から「好きな家事」になるように、洗濯の楽しさを伝える活動を実施。メディア出演が急増中。著書に8万部突破のベストセラー『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム刊)。