自宅で簡単にできる“免疫体操”って?相乗効果が期待できるビタミンとは
長期間に及ぶコロナ禍でのテレワークから運動不足を感じていませんか?
運動不足による筋力や体力の低下は、免疫力の低下につながるといわれています。
今回は、独自の体操メソッドを考案し、テレビや雑誌といったさまざまなメディアで活躍する、医学博士・かわむらクリニック院長の川村明先生に、免疫力をアップさせる体操と、あわせて摂りたいビタミンについてご紹介します。
運動不足が、免疫力を低下させる“負の連鎖”を引き起こす
新型コロナウイルスの感染拡大により、テレワークでの働き方が浸透した結果、体を動かす機会が減り、運動不足を実感する人が増えたといわれています。
こうした現状に川村先生は、「運動をしなければ、免疫力を低下させる“負の連鎖”が起きてしまう」と警笛を鳴らします。
【負の連鎖1.】筋力が衰えることから免疫細胞を体の隅々に届ける血液やリンパ液の巡りが悪くなり、体温が低下。一般的に基礎体温が1°C下がると免疫力は30%ダウンするといわれています。
【負の連鎖2.】長時間のテレワークによる姿勢の悪化で体幹が歪むと、お腹周りのインナーマッスルが使われなくなり腹圧が落ちて、腸に悪い影響が。大腸と小腸には全身の免疫細胞の60〜70%が存在しているため、免疫力も低下してします。
【負の連鎖3.】もっとも深刻なのは自律神経への影響。東洋医学の世界の「血の巡りは気の巡り」という格言のとおり、運動不足や歪んだ姿勢による血流の悪化は、免疫と密接な関係の自律神経のバランスも大きく崩します。
免疫力アップの万能薬!自宅で簡単にできる“免疫体操”
免疫力を高めるには、血流・体温・腸・自律神経の4つの働きを正常な状態に戻してあげる必要がありますが、体操はそのすべてに効く“万能薬”だ、と川村先生は話します。
自宅で簡単にでき、朝・昼・夜と1回ずつ、わずかな時間、体を動かすだけで効果があるという先生直伝“免疫体操”をご紹介します。
朝「壁ドンストレッチ」
■1.壁に両手をつき、足を前後に開く。
■2.息を吐きながら壁を5回押す。
■3.壁をぐーっと押して5秒キープ。※足を入れ替えてもう1度
■POINT.下半身の筋肉を使い体温上昇&血液を全身に巡らせる!肩甲骨を動かし、リンパの滞りも改善!
昼「ワン・ツー・スリー体操」
■1.足を腰幅より広げて立つ。
■2.腰を下げて太ももを3回たたく。
■3.立ち上がっておしりを3回たたく。
■POINT.腰回りの血流が良くなり、内臓の働きも良くなる!大きな声を出すことでモチベーションアップ!
夜「壁ピタドローイン」
■1.壁に背中をつけ、ひざを寄せて息を吸う。
■2.軽く息を吐き、手のひらを返して、息を吸い、5秒キープ。
■POINT.深呼吸で自律神経が整う。体幹筋が鍛えられることで、腸の血流が良くなる!
体操とセットで摂ると相乗効果が期待できるビタミンとは
さらに、川村先生に免疫体操とあわせて摂取したいビタミンについてもアドバイスいただきました。
免疫力アップに欠かせない「ビタミンD」と「ビタミンC」の摂取がオススメとのことです。
ビタミンD×運動で免疫効果アップ!
やはり免疫力を向上させるにはビタミンDの摂取がオススメなのですが、ビタミンDは腎臓の働きが悪くなると、過剰摂取の副作用から腎臓を傷めてしまう危険も…。
しかし“免疫体操”で血流を良くすることで、ビタミンDの効用の鍵を握る腎機能も高まり、ビタミンDの効能をよりいっそう高めることができ、さらに副作用を抑える効果も期待できます。
ビタミンCで免疫機能を強化!
抗酸化作用のある(老化の原因となる活性酸素から体を守ってくれる)ビタミンCもビタミンDと合わせてオススメです。
体内に侵入したウイルスや細菌と戦う白血球やリンパ球に働きかけ、免疫機能を強化し、病気への抵抗力が高めてくれるため、ビタミンDとあわせてオススメの栄養素です。
免疫体操とビタミンで、病気知らずの体に!
新型コロナウイルスから身を守るための自粛も、免疫力を下げて感染リスクを高めてしまっていたら本末転倒です。
川村先生直伝の免疫体操とビタミンで、病気知らずの体を手に入れましょう!
医学博士・かわむらクリニック院長 川村明先生 プロフィール
1955年高知県生まれ。徳島大学医学部卒。1991年に山口県宇部市にかわむらクリニックを開業する。ヨガインストラクターの資格を取得して高齢者を対象とした「AKヨガ」を考案。ひざ裏を伸ばすという簡単なストレッチによって高い効果を発揮する運動指導が評判を呼び、あらゆる分野の医療や介護予防運動に活用される。出身地の高知県いの町では「壁ドン健幸特使」に任命され、寝たきりゼロを目指した地域活動にも従事。著書に『5秒ひざ裏のばしですべて解決』(主婦の友社)、『10歳体が若返る!奇跡の寝たまま1分ストレッチ』(宝島社)などがあり、累計部数は70万部を超える。
■エクササイズ詳細は「ビタミン免疫ラボ」でご確認ください。