エクオールに肥満防止の可能性!?自分の体内でつくれる人は約2人に1人!対処法は?
食欲を抑える働きがある、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることが知られているエクオール。
しかし、エクオールを自分の体内で産生出来る人は日本人の2人に1人しかいないと言われているんです…!
そこで今回は、エクオールが自分の体内で作り出されるかどうかを調べる方法、そしてつくれない場合の対処法をご紹介していきます。
エクオールって?
近年、女性の健康と美容に良いとされたきた大豆イソフラボン。その大豆イソフラボン以上に期待されている成分である注目の成分エクオール。
エクオールは女性ホルモンのエストロゲンに似た作用があり、1日10mgで更年期症状の緩和、骨密度の低下抑制、肌シワの改善、生活習慣病の予防に役立つと言われています。
エクオールは、大豆を食べたりして、大豆イソフラボンを摂取することでつくられます。大豆イソフラボンのひとつダイゼインという成分が、腸内細菌のチカラを借りてエクオールに変換されるのです。
つまり、エクオールを増やすには、大豆イソフラボンを腸内細菌によっていかに変換させるかがポイントとなります。
エクオールをつくるための重要な役割をはたす腸内細菌とは
大豆イソフラボンに含まれる成分ダイゼインが、腸内細菌と出会ってつくられるエクオール。では、エクオールをつくるための重要な役割をはたす腸内細菌とはどのようなものなのでしょうか。
大腸には数多くの菌が住んでいますが、なかでも乳酸菌「ラクトコッカス20-92」はエクオール産生菌とも呼ばれ、食べた大豆をエクオールに変換してくれることが分かっています。
エクオールをつくれる人は約2人に1人
エクオールをつくる材料となる食べ物は大豆。では、エクオールをつくるために大豆をたくさん食べればいいのか…というと、あながちそうではないことが分かってきました。じつはエクオールを体内でつくれる人とつくれない人がいるという事実が明らかになったのです。
日本など大豆をよく食べる国々では約2人に1人。大豆食の習慣があまりない欧米では、約3人に1人しかつくれないといわれています。大豆イソフラボンの恩恵を受けやすい人と受けにくい人がいるのはそのためです。
エクオールを作り出す腸内細菌を持っている日本人は約50%で、日本人の2人に1人はエクオールを作り出すことができません。エクオール産生菌を持っていなければ、大豆イソフラボンをいくら摂取してもエクオールは産生されず、エクオールのチカラを活かすことはできません。
もし、腸内にこのエクオール産生菌がない人は、大豆を食べても大豆イソフラボン(ダイゼイン)のままカラダに吸収され、エクオールに変換されずに排出されます。
エクオールをつくれない人がいる理由
約2人に1人がエクオールをつくれる日本人ですが、世代でみると年齢が下がるにつれてこの比率が下がることがわかりました。中高年女性は約5割をキープしていますが、若年女性は約2割程度という研究も報告も。
なぜ、世代によって比率が変わるのか詳しいことはまだわかっていませんが、食生活の変化が一因としてあげられます。
エクオールをつくれる人の食生活をみると、普段から大豆をよく食べていることがわかりました。大豆をよく食べている人とあまり食べない人では、エクオールをつくれる人の数が2倍も違うという報告もあがっています。
エクオールはどれくらい摂取すればいいの?
そもそもエクオールを作り出すには、エクオールの材料となる大豆を食べたり、腸内細菌のえさとなる食物繊維を摂ったりすることが大切です。
では、1日にどれほどの大豆食品を食べればよいのでしょうか。大塚製薬が集めた様々な研究データや、ゆらぎ世代の女性を対象に行った試験の結果から、ゆらぎ世代の女性のエクオールの1日の摂取目安量は10mgだということが分かっています。
これは目安として、木綿豆腐2/3丁または納豆1パックに相当します。
エクオールが体でつくれる人であっても、エクオールを体内に蓄積することはできず、1回の食事で過剰に食べても効果的とは言えません。健康のためにも、毎日継続的にエクオール10mgが摂れる食生活を心がけることが大切です。
エクオールが作り出されるかどうかを調べる方法
エクオールが作り出されるかどうかは、株式会社ヘルスケアシステムズが提供する、エクオール検査キット「ソイチェック」で採尿した尿を郵送するだけで調べる事ができます。
2012年に発売されたソイチェック。「エクオール」に注目が集まるとともに利用者も増加し、2017年には累計利用者が10万人を超えました。いまでは1,500施設を超える医療機関、健診機関、調剤薬局で採用されています。
体内でどのくらいのエクオールがつくれているか、詳細な数値と全国平均の中でのレベルが分かります。
エクオールに肥満防止の可能性!?
「大豆を摂取したときに、腸内細菌によって代謝され作られる成分“エクオール”には、50〜60代の閉経後の女性を肥満になりにくくする可能性がある」ことを、福島医大消化器内科学講座の高橋敦史准教授らの研究チームが突き止め、北米閉経学会の学会誌に発表しました。
エストロゲンには食欲を抑える働きがあり、似た作用があるエクオールは、エストロゲンが少なくなる閉経後の女性の脂質異常症や高血糖などの生活習慣病を予防する可能性があることが知られています。しかし、更年期の肥満との関係ははっきりしていませんでした。
そこで高橋教授の研究チームは、2018年2月から19年1月の間に、わたり病院(福島市)で健診を受けた50〜60代の女性386人のデータを解析。エクオールを作れる人は全体の27.5%に当たる106人でした。
エクオールを作れる人たちのうち、体格指数(BMI)25以上の過体重の人の割合は、エクオールを作れない人たちの過体重の割合の半分以下にとどまりました。
今回の研究により、エクオールが特に女性ホルモンの減少する世代への、肥満をはじめとする生活習慣病関連リスクの改善などに効果が期待されると考えられます。
エクオールがつくれない…対処法は?
大豆からエクオールをつくれない人は、エクオールそのものを摂ることが大切です。
エクオールは1〜2日で体外に排泄されてしまいます。作り出せない方はもちろん、作り出せる方でも大豆を食べない日や腸内環境によって作れなくなる日もあるため、エクオール含有食品(サプリメントなど)で直接摂取し、補うのがオススメです。
エクオール含有食品は、現在では様々な商品があり産婦人科などの医療機関でも取り扱われているものもあります。また、エクオール含有食品をつくるときに使用される菌を開示しているものもあります。
毎日食べるものですから、どの菌から作られているかわかるものが安心です。
安全な乳酸菌で発酵させたエクオール商品3つ
大塚製薬が長年の研究を経て、発見した乳酸球菌「ラクトコッカス20-92」は、イタリアのチーズからも発見された安全性の高い乳酸菌の種類。大塚製薬のエクオールは、この乳酸菌で大豆イソフラボンを発酵させて作り出しています。
1.毎日続けやすいタブレットタイプ『エクエル』
大豆イソフラボンを乳酸菌で発酵させた世界初のエクオール含有食品。1日あたり4粒でエクオール10mg。
2.おいしく手軽に飲めるジュレタイプ『エクエル ジュレ』
エクオール5mg、コラーゲン2,500mg、カルシウム210mg。女性に嬉しい成分をまとめて1袋に。
3.手軽な個包装タイプ7日分『トコエル』
月経前のこころとからだの変化を穏やかにする4つの成分を一度に摂れる複合型サプリメント。
大豆アレルギーの方は注意が必要!
エクオールは大豆イソフラボンの1つであるダイゼインから腸内細菌によって作られる成分です。大豆アレルギーの方は摂取をお控えください。
また妊娠中、授乳中の方、乳幼児及び小児は摂取しないでください。疾病などで薬を服用中あるいは通院中の方はご使用前に医師にご相談ください。